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旅するダンサーたち TOKYO⇔NY TAKAHIRO 上野隆博

旅するダンサーたち
TOKYO⇔NY TAKAHIRO
TAKAHIRO 上野隆博

TAKAHIRO、帰る。

2004年12月6日、TAKAHIROは僅かな荷物を持って、飛行機に乗った。
行き先はアメリカNY。目的はアポロシアターにて放映される全米テレビコンテストに
チャレンジすること。そのために仕事も辞めた。
2年後、前人未踏の9大会連続優勝という驚異的な偉業を達成するとは、
夢にも思わなかったという。まさに、ドラマのような本当の話。
連載「一つの太陽と50の星」でもおなじみ、TAKAHIROのグレイトジャーニー。

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「2年半経って、いろんなことに慣れました。でも、やっぱり日本の方が住みやすいです。例えると、沢に住んでいたメダカがアメリカの川にポチャッと落とされた感じ。時間が経って順応するけど、水の味も餌も違うし、天敵もいる。絶対的な安心はないです。ほっと一息というのはなくて、いつも周りに注意を払っている。でも、その緊張感は踊りに関してはプラスに働いています。

 これこそ、今のTAKAHIROの心境かもしれない。アポロシアターで前人未到の記録を達成、その偉業を背負って生きるダンサーのリアルな声だ。The Movementの一員としてヨーロッパなどをツアーでまわり、先日はマドンナのツアーメンバーに選ばれるというニュースも日本に飛び込んできた。5月東京・両国で行われた国内最大級ストリートダンスの大会、DANCE@LIVEに海外ゲストとして出演するために帰国。馴染みの秋葉原を散策しながら、これまでの旅路を振り返ってもらった。

「NYではダンサーって言うとバレエもヒップホップもジャズもできるイメージがあります。友達のラスタ・トーマスはなんでもやるし、ジャンルが偉いんじゃなくて、パーソナルな部分に重きが置かれてる気がします。もちろんABTやNCBなどのカンパニーがあって、突き詰める人もいるけど、もっとフリーな感じで突き詰めることもできる。選択肢が本当に多い。僕もフリーに近いものを選んでいる気がします」

 そのスタイルはいまTAKAHIROのスタイルとして定着しつつある。アメリカ国内での知名度はもちろんのこと、『日本版ニューズウィーク』(2007年10月17日)「世界が尊敬する日本人100」にも選ばれ、彼の背中を見て育つダンサーも増えてきている。

「プレッシャー…というか自負はあります。2つの看板を背負っているじゃないですか。日本人ダンサーとアポロの歴史。僕が下手なことをやると日本人ってアポロってこんなものか、ってなっちゃうから。自分の意志で参加したわけだから、さらに磨いていく必要もあるだろうし。看板が大事っていうわけじゃないけど、その歴史をちゃんとリュックに入れて。でも、自信はいらないと思っています。自信があると、過信や安心が生まれるでしょ。人を疑う疑心まで生まれるでしょ。目の前に強い人が出てくると自信って一気にパリンって壊れちゃうんですよ。それより信念や誇りのほうが大事だと思うんです」

この続きは、DDD7月号 vol.34でご覧ください

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